株式投資で利益を得ると、当然ながら税金がかかります。利益を最大化するためには、税の仕組みを理解することも重要です。本記事では、株式投資に関する代表的な税金の種類や税率、確定申告の要否、節税の方法などを詳しく解説します。
1. 株式投資にかかる主な税金
株式投資で得られる利益には大きく分けて2種類あり、それぞれに税金がかかります。
(1) 譲渡益(キャピタルゲイン)
株を「安く買って高く売る」ことで得られる利益です。
例:100万円で買った株を150万円で売却 → 利益50万円 この50万円に対して税金が課せられます。
(2) 配当金(インカムゲイン)
保有している株から受け取る企業の利益の分配です。
2. 税率と内訳(2025年現在)
株式投資で得た利益には、以下の税金がかかります。
所得税 15.315%
住民税 5.0%
復興特別所得税 0.385%
合計
20.315%
※譲渡益・配当金どちらも基本的に同じ税率がかかります。
3. 税金の引き落としタイミング
証券口座の種類によって、税金の扱いが異なります。
(1) 特定口座(源泉徴収あり)
証券会社が自動的に税金を引いてくれる 基本的に確定申告不要 初心者におすすめ
(2) 特定口座(源泉徴収なし)
利益から自動的に税金が引かれない 確定申告が必要
(3) 一般口座
売買の記録を自分で管理する必要がある 確定申告が必要
4. NISA口座なら非課税に!
NISA(少額投資非課税制度)を利用すれば、一定額までの投資利益や配当金が非課税になります。
一般NISA:年間120万円まで、5年間非課税
つみたてNISA:年間40万円まで、20年間非課税
新NISA(2024年から開始):年間360万円(成長投資枠+つみたて投資枠)まで非課税。生涯投資上限額は1800万円。
NISAを活用することで、税金の負担を大きく軽減できます。
5. 損益通算と繰越控除
損益通算とは?
譲渡益と譲渡損を相殺することで課税所得を減らせます。
繰越控除とは?
損失が出た場合、最長3年間にわたって繰り越し、将来の利益と相殺可能 確定申告が必要
6. 株式投資と確定申告
次のケースでは確定申告が必要になることがあります。
複数の証券口座を使っていて損益通算したい 特定口座(源泉徴収なし)や一般口座を使っている 配当金を総合課税にして、配当控除を使いたい
まとめ
株式投資で得た利益には、基本的に20.315%の税金がかかりますが、NISAなどの制度を利用すれば非課税で運用することも可能です。また、損益通算や繰越控除といった制度も活用することで、賢く節税ができます。
投資は利益を追うだけでなく、税金の仕組みを理解して味方にすることも大切です。